おんまはみんなパッパカ走る

思い起こしばなし

芸術でもエロかった頃

高校生の頃、友達10人くらいで成人映画を見に行った。

 

成人映画と言っても、ポルノでは無く芸術作品。

 

樋口可南子さんや、原田芳雄さんが出演していた

「卍まんじ」・・・と言う映画だ。

 

ググルと「何回も映像化されている谷崎潤一郎文学の

樋口可南子版で、レズビアンバイセクシャルがテーマの

文芸作品(?)」だとか書いてある。

 

だが、高校生達の目的は当然のごとく

「女性のヌード&動いているエッチなシーン」。

 

皆で、なるべく「大人に見える服装で集合」

・・・したのだが、なんといっても10人もの高校生。

 

普通の恰好をしていても成人以上に見えそうな

オッサンボーイもいれば、俺の様な童顔小僧もいる。

どう考えても半数は、成人には見えず

何だったら「中学生??」なんてヤツもいた。

 

それでも当人達は、性欲に目がくらんでいたのか

「まあ、こんなモンだろう。」

・・・と、ワサワサと10人そろって上映館に向かった。

 

それでも俺などは

「これは、絶対に未成年だとバレるな・・・。」

と思っていたりしたのだが・・・。

 

しかし、事前の作戦通り、一番背が高くてフケ顔の

ヤツに、受付で全員分のチケットを買わせて

無事に全員が入場でき、最後まで映画を見る事が

できた。

 

今思えば、俺達はどう見ても未成年の集団に見えた

だろうし、受付の人も気付いていたであろう。

 

たぶん、判っていてあえて「思春期のバカども」を

暖かい目で、見て見ぬフリをしていてくれて

いたのかなと思う。

 

最近になって、この映画を借りて見てみた。

 

なかなか面白いが、オッサン的にはエロとしては

刺激が今一つな感じ。

やっぱり「芸術作品」だった。

 

正直、内容は憶えていなかったが、映画館を出てからも

友達らと「あのシーンがエロかった」とか

「あれはスゴかった」とかマクドでワイワイしたのは

憶えている。

 

当時は頭の中は「エロだけ」で一杯だったが、結局は

友達との「未体験」&「ワイワイ」が楽しかったのかな。

 

今の子供達も「R-18指定」とかあるけど、

変装したりして、見に行く事があるのだろうか?

 

昔と違い、暖かい目で見逃がしてくれる

受付さんは、いない気がするが。

 

まあその時に見なくても、すぐにネットで見れるように

なるし、もっとスゴイのが幾らでも見れそうだし

そんな必要も、ないのだろうか。

 

さて、GWは久しぶりに、ネットやビデオではなく

映画館で映画でも見ようかな。