おんまはみんなパッパカ走る

思い起こしばなし

誰やねん!オマエ。。。

 

長い事、営業職に携わっていたのに

人の名前や顔を憶えるのが苦手だ。

 

街中などを歩いていると、知り合いと思しき人から

声をかけられる事があるが、だいたい先に気付くのは

あちらの側からだ。

 

たまには、こちらが気付く事があるが

見た事はあるが、名前が思い浮かばず

声をかけると、墓穴を掘るのが目に見えているので

相手に見つからないように、こっそりと

スルーしたりする。

 

以前など、混んでいるショッピングセンターで

男に声をかけられて、顔は知っているが

誰かが全く判らず、たぶんお客さんだろうと思って

 

「いつもお世話になってありがとうございます。

また今後も、よろしくお願いします。」

 

・・・などと言って、名残惜し気に別れたが

後日、散髪屋に入ったら、その男が居ててビックリ。

20年来、通っていつもカットして貰っていた

店のマスターだった。

 

俺って、マジで何て丁寧で律儀なお客なのだろうか?

 

仕事で月一回だけ、そこそこ大きな会社の人達と

会議をする機会があるのだが、大きな会社というのは

なぜ、あんなに人がどんどん入れ変わるのだろうか?

 

その会議に出て来る4人のうち、

年に1回、2人位は部署替えか転勤になり、担当が新しくなる。

 

珍しい苗字だとかだと、まだ憶え易いのだけど

それがまた不思議と、ありふれた苗字だったりする。

 

極力、「課長」だの「次長」だのと

役職で呼ぶようにするのだが、大きい会社だと

俺達世代が呼びにくいような変な役職があって

その「役職??」で、呼んでも良いのかすら判らない。

 

例えば「サブリーダー」とか「チーフ」とか

「マネージャー」とか「フェロー」とか。

 

「次長」と「マネージャー」が、一緒に机を挟んで

前に並んで座られたら、そもそもどちらが偉いのかも

検討がつかん。

 

顔の話にもどるわ。

 

この間、住宅街を同僚と歩いていたら、上の方から

「○○さーん」・・・と、俺を呼ぶ声がする。

 

上の方を見ると、横の住宅のベランダから

こ汚い顔の、見た事も無いオバはんが

何だか俺に、呼びかけて来ている。

 

なんだ、キモいババァだなぁ・・・

いや、変な女の人だなぁ・・・

と、思いながら、軽くメンチをきってガン無視

いや、気付かないフリをした。

 

隣で同僚が俺に聞いた。

「いいんですか?返事しなくても。」

 

俺「何で、俺が返事しなあかんねん。」

 

同僚「あの人、夕べの○○のママですやん!」

 

俺「え??」

 


さっきベランダから声をかけてきた女性の方は

夕べ呑みに行ったばかりの、ウチの大のお得意先の

社長さんがお気に入りの、ラウンジのママさんだった・・・。

 

夕べ薄暗いラウンジでは、美人ママに見えたのだが

真昼間にスッピンで見ると、トーテンポールの顔の

どれかひとつやん・・・。

 

これは俺のモノ憶えの悪さとは関係ない・・・。

 

で、

「ママー!ゴメンやでぇ!

今、スマホのイヤホンで電話しとってん!

近いうち、また行くわな~!!!」

 

・・・後日しっかり、フォロー入れときました。。。。