おんまはみんなパッパカ走る

思い起こしばなし

昭和子供の勝負事

 

この間、週間少年マンガ雑誌を見ていたら

子供の頃に、よくやっていた懐かしい

勝負の話が載っていた。

 

それは松葉相撲だ。

 

松の葉は二本の細い針のような葉が一対となって

二股で、根元がつながっている。

 

対戦者のそれぞれが、一対の松葉の股を相手の

松葉の股に通して、葉の先端を引っぱり合い

相手の葉の股を外したら、勝利・・・という遊びだ。

 

懐かし過ぎて、何だか涙が出た。(ウソ)

 

最近は、松の葉を見ても思い出しもしなかったが

子供の頃は、しょっちゅうやっていた。

 

いつ頃から忘れてしまったのだろう?

 


他にも良くやったのが、ウチら辺りではその遊びの

名前は無かったのだが、もし今、名づけるとしたら

「牛乳セロハン相撲」(ネーミングセンスなし!)

 

給食で出て来る、瓶の牛乳の蓋の上に

付いてくる半透明のセロハン。

 

くっ付いている赤い紐のセロハンを

半分以上外すと、セロハン紙も一緒に取れてくる。

 

ソイツを互いに、紐セロハンの所を手で持って

セロハン紙をひっかけ合いながら

相手のセロハン紙を落とした(外した)方が勝ち!!

・・・と言う勝負。

 

給食を食べる前に、男の子同志で盛り上がってた。

 

そう言えば牛乳と言えば、フタを飛ばす

勝負(遊び)もあったよね。

 


昔の子供の勝負と言えば、ベーゴマと言われるが

俺らの子供時代は、ベーゴマはもう過去の遺物だった。

(その後、紐で回さない新しいベーゴマが流行ったが)

 

俺も正月に、紐で回すコマを買って貰ったものだが

戦後直後生まれの子供達とは違い

俺たちは、上手く回せるヤツが少なかった。

(当時は「現代っ子」とか呼ばれたものだ。)

 

つまり、流行らなかった。

 

コマと言えば、俺達は小学校で画鋲を

コマのように回して勝負していた。

 

机の上で、セイノーで皆が同時に回して

先に止まったり、机から落ちたりしたら負けだ。

 

勿論、ベーゴマ程では無いが

相手の画鋲コマを弾き飛ばしたりもアリだ。

 

教室の後ろにある、書道とかを貼りつけている

画鋲の中から、キンピカで良く回りそうなヤツを

見つけると、こっそりと抜いて、しまい込み

回らない、いがんだ画鋲と取替えて

次の勝負に備えたりしていた。

 

画鋲以外では、10円玉を回して

同じことをやったが先生に

「お金で遊ぶな!」

・・・と叱られて、やめた。

 

 

野外で勝負と言えば、何と言っても「水切り」。

 

そう、水面に向かって、少し平べったい円盤状の

石を投げて、水面をバウンドさせるアレ。

 

映画やドラマのシーンでも時々出て来て

子供の頃や、青春時代の名場面の定番。

 

水辺に来ると、何気なく誰かが(二人だとどちらかが)

始め出して、いつの間にか何となく勝負っぽくなる。

 

大人も子供に、やり方を何となく教えながら

「大人って、やっぱスゲ~!!」

とか言われたくなってきて、何だかムキになる。

 

個人的には、全盛期のイチローがどれくらい

バウンドしていたか気になる。(笑)

 


公園の砂場や、野球遊びや鬼ごっこが出来ないような

狭い場所では、よく「山くずし」をした。

 

周りの砂をかき集めて山を造り、その上に

棒や枝を立てて、一人づつ順番に両手で山から

砂を取り合い、棒や枝を倒した者が負けだ。

負けたヤツは、自分の砂を全部返し

第二回戦が始まる・・・と言う流れだ。

 

競技場(?)が砂場や砂が多めの土の地べたで

砂などは廻りに幾らでもあり、山から砂を取る時に

ついでに手を大きく広げて、周囲の砂を一緒に巻き込んで

かき集めて

「ズルイぞー!」

・・・とか言われたりしたが、皆が同じ事をやるので

何回もやっている内に、最終的に何だか砂が

妙に多くなっていたりもしていた。

 

短い時間でも、狭い場所でも気軽に出来る遊びだったので

少しの待ち時間でもあると、よくやっていた。

 

お出かけ前なのに、夢中になり過ぎて

地面に膝を付いたり、腹ばいになったりして

やっていたので、当然服が砂まみれになり

よくオカンに、叱られたりもしていた。