おんまはみんなパッパカ走る

思い起こしばなし

勝手に「イジメ」を考えてみた

子供の頃、何回か転校した。

 

転校すると、どこの学校にも少なからず

イジメられていた子がいた。

 

イジメ問題で、よく

「当校にはイジメは存在しません」

・・・などと言っている輩がいるが

そんな事は、全く信用できない。

 

凄い田舎や離島とかで、1年から6年まで

生徒が合わせて十数人とかいう学校とか

普通の学校の中でも、たまたま何クラスかでは

イジメの無い所もあるかもしれないが

普通に生徒が何百人もいるような学校で

学校丸ごと、チョットしたイジメすら無いとか

俺の経験からすると、ありえないと思う。

 

俺も中学の頃、転校した先で

元来の人見知りが、強く発動してしまい

イジメに近い扱いを受けていた事がある。

 

多少の方言を指摘され、オマエは言葉が変だと

笑われ、からかわれ、当り前だがクラスメイトは

まったく知らないヤツらばかりなので

皆が「アチラ側」の人間だと勝手に思ってしまい

・・・つまり味方はいないのだと思ってしまう事で

委縮して、必要以上に内に籠ってしまった。

 

そうなると、自分の気持ちとは裏腹に

相手を無視してしまったり、ついつい少しキレて

しまったりして、イジって来るヤツらの「S心」を

刺激し、目を付けられてソイツらの的になってしまう。

 

一部のヤツらからだけでも、事あるごとに

からかわれている内に

それを傍観していた、周囲のクラスメイトからも

人として、軽んじられるハメに陥る。

 

俺は運良く途中で、そのループから「脱出」出来たが

途中までは、まるで蟻地獄にハマって行くように

悪い方悪い方に、転がって行くのだ。

 

俺の「きっかけ」は、転校でのコミュ不足であったが

イジメにハマってしまう「きっかけ」は、人それぞれだ。

 


小学校の頃、転校先で既にイジメられていた子がいた。

多少粗暴で空気が読めないヤツだったが

そこまで、嫌われるような子には見えなかった。

その子がイジメられていた、元々の始まりは

給食の時に、床に落ちたハンバーグを拾って食べてしまい

それを見た生徒から、からかわれた事が原因だった。

 

俺が高校の時にイジメられていた子は

最初の頃は、普通に皆に溶け込んで仲良くしていた。

それがある日、体育の授業で頭をぶつけ

オデコの辺りが凹んでしまい、

それをからかわれた事が「きっかけ」になって

始まってしまった。

 

他にも幾つか、始まりの理由を知っているが

どれも、元はツマらない理由だったり

あきらかに理不尽な理由だったりする。

 

最初は対象の子を、誰かが何かでからかい出し

それに乗っかって面白がり、またイジるヤツが出てきて

その人数が、ある程度増えてくると

同調圧力から、その仲間に加わる子

関わり合いになりたくなくて、対象の子から

精神的、物理的に遠ざかる子が出て来る。

 

今の時代は知らないが、俺が子供の頃の時代のイジメは

だいたい、そんな感じだった。

 

 

イジメはたぶん、無くならない。

 

イジメは「イジメる方」も「イジメられる方」も

まだ、お互い無自覚の内に既に始まっているから。

 

お互いに「イジメ」だと、気付いた時には

「イジメる方」も「イジメられる方」も両方共

たぶん、もう自分達では、

止められなくなっている場合が多い。

 

でも、周りが止める事は出来る。

 

だから周りが、ソレは「イジメ」なのだと

気付き、認める事が大事なのだと思う。

 

学校が

「当校にはイジメは無い」

・・・などと言いきるのは、以ての外だ。

イジメは、どこにでもあると自覚して欲しい。