おんまはみんなパッパカ走る

思い起こしばなし

自分の年齢

あと2ヶ月もすれば、またひとつ歳を取る。

もうこんな歳なのかと、思いつつ

自分の頭の中の、我が身を映す年齢は

そんな歳には決してなってはいない。

 

子供の頃、今の俺と同じ歳の人を見て

オジさんだとか、ヘタすればオジイさんだとか思っていた。

それくらいの年齢の人達は、きっと頭の中も

オジさんだったり、オジイさんだとも思っていた。

 

しかし、いざ自分がその年齢になってみると

知識や、経験、悪知恵が、増えたかもだが

頭の中身は、子供の頃や若い頃と大して変わっていない。

 

知人の80代半ばの高齢者の方と、旅行で灯台を見に行った。

その灯台は、建物の中に入って眺めを楽しめるが

廻り階段で、上部に昇らなければならない。

連休中で人気の高い観光地なので、廻り階段の下は行列になっていた。

その行列に並んでいると、同伴の高齢者の方は

自分達の、前の方に並んでいた70代くらいのご婦人を見て

俺に、コソッと耳打ちをした。

「あんなバアさん、この階段昇れるんかいな?」

(アンタが言うな!)


俺の職場は、小規模で社員は高年齢の人ばかりだ。

俺なんて、まだ若造の部類。

女性が二人いて、両名とも50代後半。

一人は独身で、一人は結婚しているが子供がいない。

だから、言われ慣れていないせいもあるのだろうが。

20代、30代のお客様が

「オバちゃ~ん!」などと呼ぶと

「さっき、オバちゃんって言われたわっ!!」

・・・と、後でプンプンと怒り心頭。

関西なので、同世代のオッサンからも

「オバちゃん」と呼ばれるので、更にしまつが悪い。

(まあでも、オバちゃん以外の何物でもないけどね。)

 

 

・・・でも、俺も似たようなもの。

 

子供の頃から高校野球を見ていて、選手の生徒達を見て

自分が30才の頃くらいまで

「お兄ちゃん達って、スゴいな~」

・・・と思って見ていた。

 

プロ野球を見ていて、ある日ふと気が付くと

選手がほぼ全員、年下だった。

なんだったら、監督まで年下。

皆、年上なのだと思って見ていた。

 

アニメの天才バカボンのパパの年齢(41才)や

俳優の石原裕次郎さんが「太陽にほえろ」の

ボスの頃の年齢(30代)

を聞いて、ショックを受ける。

 

WAONカードを使っているが、この間、店員から

G.G WAONの案内を受けてショック!

しかも、「ジージー」の字面(ジヅラ)にも

イラッ・・・とする。

 

似たような話で十数年前。

目薬で「○○○40」という商品を愛用していたが

同僚から「40」って言うのは年齢の「40才」で

「40代からの目薬」っていう意味だと聞いてショックを受け

以降、かたくなに「○○○40」って言う商品を

買わないようしていた。

 

イベント会場とかでやっている健康年齢検査で

「骨年齢」とか「血管年齢」とかにチャレンジして

検査結果が「30代です」とか言われると

とにかく嬉しくて、あたりかまわず、ふれ回る。

 

若い頃は、初対面で自分より年下っぽいヤツが

馴れ馴れしく話して来たら

「コイツ、何歳やねんっ!」って、イラついたけど

最近は、逆に少し嬉くもある。

 

医者とか、店長さんとか、どこかの会社の部長さんとか

少し偉そうに見える人が、殆ど年下になってきた。

 

電車内や、エレベーターで、人が乗り込んで来ると

「ああ、疲れたオジさんが乗って来た。」とか

「化粧の濃いオバさんが入って来た。」とか

思って、見てしまうが

結構な確率で、その人は同年代だったりする。